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連邦地方裁判所、特許審査の不当な遅延に対する期間調整を認める
2026年2月10日、ブラジリア連邦地方裁判所第4連邦裁判部は、通常訴訟(事件番号:第1028978-18.2022.4.01.3400号)において原告の請求を認め、ブラジル特許庁による不当な審査遅延を理由に、特許番号PI0112646-6(権利者:ギリアド・サイエンシズ社)の存続期間を調整する現物賠償を命じた。
本件特許は2001年に出願されたが、登録は2017年であり、出願人に責任のない16年以上にわたる審査遅延があった。判決は、法律上、審査には合理的な期間が定められているにもかかわらず、ブラジル特許庁が10年以上に及ぶ遅延について正当な説明を行わなかった点を重視した。
また裁判所は、特許法上、特許権は登録によって初めて発生するため、出願から登録までの間、出願人は単なる「期待権」を有するにすぎないと指摘した。さらに、2021年の連邦最高裁判所による違憲審査(ADI第5,529号)判決により、旧特許法第40条単項に基づく登録日から10年の自動延長制度が無効とされた結果、本件特許の存続期間が実質的に短縮された経緯にも言及した。
そのうえで裁判所は、ブラジル憲法第37条第6項に基づき、行政機関の不当な遅延に対する国家賠償責任を否定できないと判断し、ブラジル特許庁に対して遅延期間を考慮した存続期間で新たな特許証を発行するよう命じた。
本判決は、ADI第5,529号により一般的な自動延長制度が廃止された後であっても、個別具体的な事案において不当な行政遅延が認められる場合には、国家賠償責任が成立し得ることを示す重要な判断である。
出典:Licks特許法律事務所
日本への公式ミッションを経て、国会議員が特許期間調整を提案する新法案を提出
2026年2月20日、連邦議員のレナタ・アブレウ氏は法案第32号/2026を提出した。同議員は、1月下旬に実施された日本への公式ミッションに参加し、特許制度およびその手続きについて理解を深めたことを契機に、本法案の提出に一層の意欲である。当該公式ミッションには、同議員のほか、他のブラジル人国会議員を含む計13名が参加した。本法案は、ブラジルにおける特許審査の長期化問題を背景としており、特にリオデジャネイロ国際大学(UFRJ)が出願した特許(PI0805852-0号)の審査に16年以上を要した事例を契機に起草された。
法案は、産業財産法(法第9,279号)に第40条のAを新設し、特許庁の責に帰すべき審査遅延があった場合に限り、最大5年間の特許期間延長を認める制度の導入を提案している。2021年の連邦最高裁判所判決(ADI第5529号)以降、ブラジルでは出願日から一律20年の存続期間が適用されており、審査遅延に対する補償制度は存在しない。
さらに、本法案は財政責任法(補完法第101号)の改正を通じて、ブラジル特許庁に関わる支出や、公的研究機関が保有する戦略的知的財産の維持・保護に不可欠な支出を予算制限の対象外とすることを提案している。また、科学技術イノベーション省の下に「戦略的特許維持国家基金(FNMPE)」を創設し、戦略的特許の保護体制を強化する方針である。
本法案は現在、連邦下院で審議中であり、今後、関連委員会での検討を経て採決に付される予定である。
出典:Licks特許法律事務所、JIII
ブラジル特許庁の2023年-2026年における戦略計画書
ブラジル特許庁は3月27日(月)、知的財産国家戦略(ENPI)に沿った、様々なプロジェクトとその目標を含む、2023年から2026年の期間の戦略計画を公表した。戦略計画書は、ブラジル特許庁の決議第10/2023号によって正式に公表された。
計画のメインな戦略目標は、以下の9つとなる:
- 産業財産権の付与及び登録における品質とスピードを最適化し、国際的に参考になるパフォーマンス基準を達成すること。
- 産業財産権の文化及び戦略的活用を推進し、ブラジルの競争力、イノベーション、発展に貢献すること。
- ブラジルが国際的な産業財産権制度の段階に主役になることを強化する。
- ブラジル社会ではブラジル特許庁の社会的価値に関する認識と理解を高める。
- パフォーマンス及びサービス提供の向上に重点を置いたデジタル変革を深化させる。
- サービス提供能力の近代化と拡大のための持続可能な資金を確保する。
- 増大する需要に対応し、サービス提供において高いパフォーマンスを維持するために必要な労働力の補充と維持を確保すること。
- コストパフォーマンスの高い、効率的で持続可能なロジスティクスとインフラのサポートを提供する。
- ガバナンス及びマネジメントの実務及び制度的関係を改善する。
ブラジル特許庁は、上記9つの戦略目標に基づき、特許出願の実体審査(出願日から計算)を現在の6.9年から2年に短縮し(2026年)、商標登録出願の実体審査(出願から1次審査まで計算)を現在の10ヶ月から1ヶ月(2026年)、商標無効の行政手続を現在の42ヶ月から15ヶ月に短縮することを目標としている。
各戦略目標には、詳細なプロジェクトが設定されており、設定されたガイドラインと優先事項の実施を具体化することを目的としている。
ブラジル特許庁は、特許登録の品質と俊敏性を最適化するため、人工知能ツールの利用を含めて、特許審査手続きの一部を自動化する予定である。さらに、大学など他の第三者機関と連携して、第三者による調査も実施する予定である。また、ブラジル特許庁の規範と、Global-PPHを含む優先権付与手続きの基準を更新する予定である。
商標出願に関しては、産業財産法の改正の検討に加え、ブラジル特許庁は、商標の実体審査における調査(オフィシャルサーチ)を廃止し、絶対的拒絶理由のみを職権で審査し、相対的拒絶理由(先行登録)は第三者からの異議申立があった場合にのみ検討することを検討する予定である。異議申立手続きも簡素化される予定である。また、商標の「二次的意味」を認識し、非伝統的な商標を登録するための手続きを実施する予定である。 国際的な課題では、ブラジル特許庁は、ブラジルが世界の知的財産協定や条約に参加することを優先し、工業意匠登録のためのハーグ協定の運用にまず重点を置く予定である。戦略的アジェンダには、メルコスール諸国を中心とした知的財産の地域統合のためのインセンティブや、海外での地理的表示の登録に関するリスボン協定へのブラジルの加盟に向けた研究の準備も含まれている。
本戦略計画書は、原文のポルトガル語でこちるをクリックすることによって確認が可能。
ブラジル国家衛生監督局(ANVISA)による事前承認制度の廃止
長い間にブラジル特許制度の特徴的な課題となったブラジル国家衛生監督局(ANVISA)による事前承認制度は改正法により廃止されました。今回の改正法案は、2021年3月に公布された暫定措置令(MP[i])1040/21(MP1040/21)に基づく法案であり、 開業促進などのビジネス環境の改善を主な目的とするものでした。この暫定措置令1040/21には、医薬特許付与の要件として、ブラジル国家衛生監督局(ANVISA)による事前承認制度を規定しているブラジル産業財産法第229-C条の廃止も含まれていました。なお、議会において暫定措置令1040/21の立法化について検討された際に一部修正されたため、転換法案15/2021(PLV 15/2021)となりました。
ブラジル産業財産法第229-C条に規定されているブラジル国家衛生監督局(ANVISA)による事前承認制度とは、ブラジル特許庁(INPI)に出願された医薬品関連の特許出願の場合、ANVISAによる事前承認手続きのためにANVISAに送付され、ANVISAが公衆衛生への影響について審査し、事前承認の審査後、ブラジル特許庁に再び送付される制度であす。事前承認が受けた場合、ブラジル特許庁において特許要件に関する実体審査が行われます。一方、事前承認を受けられなかった場合、ブラジル特許庁は事前承認を受けていないことを理由として出願を拒絶します。当該制度は2001年のブラジル産業財産法の改正により導入され、製薬会社の大きな負担となっていました。
2021年6月23日に下院議会において暫定措置令1040/21が承認され、法案に転換されました。その後、8月4日、上院議会が同法案を可決したものの、法案の一部が改訂されたため、改めて下院議会に送付されました。8月5日、下院議会は、上院議会が提案した改訂案を却下し、8月6日にボルソナロ大統領による裁可のために送付されました。その後、ボルソナル大統領が同法案を裁可し、8月26日に第229-C条の廃止を定めた第57条を含む、法律14.195/21が成立しました。同法律により、医薬品関連の特許出願の際のブラジル国家衛生監督局(ANVISA)による事前承認制度が廃止されることとなりました。

ブラジル特許庁は、8月31日に交付した公報[ii]において、法律14,195/2021による第229-C条の廃止に伴う医薬品関連の特許出願に関する手続きを公表しました。その内容は以下の通りです。
- 2021年8月27日以降、ブラジル特許庁はANVISAに医薬品関連特許出願を転送していない。
- ANVISAから返却された出願については、第229-C条が廃止されたことを示す通知コード7.7が交付され、その後、通常の審査手続きに戻る。
- 第229-C条の廃止前にANVISAによる事前承認の手続きが完了していた出願は、8月23日にブラジル特許庁に転送され、当該出願について従来通りに事前承認(通知コード7.5)または事前承認拒否(通知コード7.7)の通知コードが交付される。
- 2016年12月31日までに行われた出願で、バックログ解消計画に含まれている出願は、通常通りに「Preliminary Office Action」に関する通知コードの6.21または6.22が交付される。
しかしながら、ANVISAにおいて事前承認手続き待ちとなっていた出願の全てがブラジル特許庁において審査が行われようになるまでには少し時間かかるものの、この改正は製薬業界にとって大変ポジティブな情報といえます。日本企業に関しては、ANVISAにおよそ70件程度の出願が残っていたが、近いうちにブラジルの事前承認制度から逃れることができるようになります。
ご質問がありましたら、お気軽にご連絡ください。
[i] 暫定措置令(MP)とは、緊急性のある場合に限り、大統領が独自に発令できるものであり、法律と同様の拘束力を有します。なお、暫定措置令は、大統領による発令後、議会において立法化に関する検討が行われなければならない。
[ii] https://www.gov.br/inpi/pt-br/central-de-conteudo/noticias/inpi-divulga-procedimentos-apos-extincao-da-anuencia-previa-de-patentes-farmaceuticas
ブラジル特許庁は特許要件を規制する特許審査基準第II部を決議第169/2016号を公布。
ブラジル特許庁は特許要件に関する特許出願の審査のための審査基準を実施することになった(総合的な審査基準の第ⅠⅠ部 – “Bloco IⅠ” -)2016年7月26日に決議第169/2016号を2016年7月26日に発効した。

ブラジル特許庁では現在3つの審査基準の特許出願の審査基準を実施している。 2013年4月には、ブラジル特許庁は決議第85/2013号を公表することによって、実用新案出願のための審査基準を制定した。2013年12月には、ブラジル特許庁は決議第124/2013号を公表することによって、特許出願の方式的な要件や出願の書き方についての総合的な審査基準の第Ⅰ部(“Bloco I”)を制定した。また、2015年3月には、ブラジル特許庁は決議第144/2015号を公表することによって、バイオテクノロジー分野の特許出願の審査基準を制定した。
さらに、コンピュータソフトウエア関連発明審査基準も存在する。その審査基準は2012年にパブリックコメントのために公開されたが、実施をする予定はまだ不明である。
決議第169/2016号のポルトガル語版はこちらからダウンロードが可能である。
ソース:INPI
ブラジル特許審査官の増加
2016年6月9日、ブラジル特許庁(INPI)では70人の特許審査官が就任する。現在、実際に審査をしている審査官は193人しかおらず、今回の就任によって特許審査官の人数が36%の増加となる。就任式には、新しい開発商工省(MDIC)大臣、Marcos Pereira氏が参加する予定である。今回の審査官増加によりバックログ対策としての効果が期待される。
また、今年中に更に30人の特許審査官と40人の商標審査官の辞令が交付されることが期待されている。ブラジルでは、公務員試験に合格した後、官報にて辞令が公表されるが、辞令の公表が行われなければ就任できない。

Marcos Pereira大臣
ブラジルでは、予算の問題があるため、辞令交付まで至るかについて確実な見通しはない。しかし、ブラジル特許庁(INPI)に認められた公務員全体の1820人の中で、実際に在任しているのは、現在924人のみである。MarcosPereira大臣はその点においても問題意識を持っている。
現在、ブラジル特許庁(INPI)のバックログ問題はかなり深刻であり、審査平均時間は10.9年、また審査待ちの件数は21.1万件に至っている。2015年に、ブラジルでは特許出願33043件があった。今年の1月~4月の間、9822件の特許出願が提出された。そのため、バックログ対策の必要性が高い。
ブラジルについてご質問がありましたら、お気軽にご連絡ください。
ブラジル・米国の2国間の特許協力の展開
2015年11月19日、ブラジル特許庁長官であるピメンテルPimentel氏はUSPTOとの特許審査ハイウェイ(PPH)を正式にするための了解覚書に調印した。その後、2015年11月23日に、USPTO長官であるMichelleK. Lee 氏が了解覚書に調印をした。当了解覚書によって、両国間の特許審査に関する協力のパイロットプロジェクトが確立される。ブラジル政府によると、特許審査ハイウェイ(PPH)のプロジェクトの目標のひとつはブラジルからの特許の国際出願を奨励することである。
2015年7月30日、ブラジル開発商工省(MDIC)大臣Armando Monteiro氏とアメリカ合衆国商務長官であるPenny Pritzker氏がブラジルとアメリカの間の貿易関係を深めるための了解覚書を調印した。その広い貿易関係の了解覚書は表題の特許審査ハイウェイ(PPH)の切っ掛けとなった。

ブラジル特許庁Pimentel長官
2国間の調印以来、ブラジル特許庁で11月16日、17日にかけ両国の代表が協力の実現に向け話し合いがなされた。会議で議論された問題の中で、米国特許商標庁とブラジル特許庁間の技術協力の可能性等に関する話し合いが行われた。それで、11月19日に特許審査ハイウェイ(PPH)のみならず、製品認証および統制・規制に関する了解覚書が合意された。
Pimentel長官によると、当特許審査ハイウェイ(PPH)はとりあえず2年間のパイロットプログラムとして行われるが、その時期に置いてアメリカとブラジルの間に行われている出願が早期に審査することが可能になる。当特許審査ハイウェイ(PPH)は、ブラジルにおいてますます必要とされている技術の促進に照らして、Armando Monteiro大臣とブラジル連邦政府の努力からなったイニシアチブである。
【近年、ブラジルにおいて投資を受けて行われた技術革新から結果が生じ、その結果を保護する興味がますますある】ーPimentel長官
ブラジル・アメリカ特許審査ハイウェイ(PPH)の形式
当特許審査ハイウェイ(PPH)により、両国のいずれかで、特許の付与した者は、その後、パイロット・プロジェクトの対象となる出願についてPPHによる審査を請求することができる。
当特許審査ハイウェイ(PPH)はパイロットとして施行され、試行期間は2年間または各庁150件受理するまでの期間のいずれか先に到達した時である。ブラジル特許庁は、米国から石油・ガス産業に関する出願しか受け付けないことになる。また、ブラジル特許庁は試行開始日から遡って3年以内の出願及び試行開始日以降の出願を対象とする。一方、ブラジル企業は、USPTOに対していかなる技術分野に関する出願についてPPHによる審査を請求することができる。
USPTOまたはブラジル特許庁に出願された同一の最先の出願を有する同一のファミリに属する出願のみが対象となる。それに、出願は公開済みでなければならない。また、USPTOまたはブラジル特許庁がRO(Receiving Office)として受け取ったPCTも対象となる。
当特許審査ハイウェイ(PPH)は、ブラジル法を尊重し、国際条約も定められている審査の独立の原則を維持しながら設立された。この意味で、了解覚書では、各国の特許庁は独立的に出願の最終的な審決(付与もしくは拒絶)を判断することができる。
了解覚書実態は既に公開された(こちらによってアクセス可能)が、ブラジル特許庁のPPHのための規則がまだ未公開であるが、公開したとき常に報告するので、ご期待下さい。
ソース:INPI
ブラジル特許庁(INPI)の近年の活動
ブラジル特許庁(INPI)が最近の2週間に特許審査に関わる発表が多数あった。

- 総合的な審査基準草案についてパブリックコメント募集
ブラジル特許庁(”INPI”)は2015年3月16日に総合的な審査基準の第Ⅱ部(“Bloco II”)の草案がパブリックコメントを募集するために公開が発表された。本審査基準は特許要件について規定されている。特に、発明に該当しないもの、特許を受けることができない発明、産業上利用可能性、技術水準、新規制、進歩性についての規定がある。また、マーカッシュ形式の請求項および組成物の請求項についても規定されている。
パブリックコメント募集に対して意見を提出したい者は公開から60日以内に一定の書類によって提出が認められる。従って、意見提出の締切は2015年5月14日となる。第Ⅱ部のポルトガル語版はこちらでダウンロード下さい。
総合的な審査基準の第Ⅰ部(“Bloco I”)の草案は発明の名称、明細書、請求項、図形及び要約について規定され、2012年7月に草案がパブリックコメントを募集するために公開が発表された。そして2013年12月4日に決議124号によって(Resolução nº 124)審査基準の第Ⅰ部は施行してきた。第Ⅰ部のポルトガル語版はこちらでダウンロード下さい。
- バイオテクノロジー関連特許出願の審査基準
2012年11月、ブラジル特許庁(”INPI”)は、バイオテクノロジー関連特許出願の審査基準の草案を公開し、パブリックコメントを求めた。その後、2015年3月17日に、INPIは、公式的にバイオテクノロジー関連特許出願の審査基準を公開するに至った。
本審査基準は、バイオテクノロジー関連技術、リーチ・スルー・クレーム、特許が付与できない発明主題および特許微生物の特許性について規定されている。それに、生物学的配列、オリゴヌクレオチド、プロモーター遺伝子、遺伝子組み換えのベクター、デオキシリボ核酸(相補的DNA)、リボン核酸、発現遺伝子配列断片、オープン・リーディング・フレーム、タンパク質、タンパク質小片、融合タンパク質、免疫体、その他についての出願用語と定義を包含する
本審査基準は、また、肝細胞及び肝細胞を含む細胞運動プロセス、遺伝子組み換え植物、それらの一部及びそのような結果を得るためのプロセスについて包含する。ブラジルの遺伝資源にアクセスして完成された発明の手続き等も規定されている。
新しい審査基準は、2015年3月17日より施行されている。ポルトガル語版はこちらでダウンロード下さい。
- ブラジルのグリーンパテント制度の更新
ブラジル特許庁(INPI)が決議第145/2015号(Resolução nº 145/2015)を発行し、グリーンパテントプログラム制度のフェーズⅢの期間を延長した。フェーズⅢは決議第131号の発行によって始めたが、2015年4月16日までしか施行されない予定であった。本更新によって、フェーズⅢは2016年4月16日まで施行する予定となった。

グリーンパテントのための早期審査を受けるための申請を提出したら、対象となる出願が条件を満たすか否かを特別委員会に審査される。その条件は下記の様になる:
・ 出願の対象はグリーン技術とみなされるもの(グリーン技術とみなされるものはこちらのリストのものとされる)
・ 請求項数は15項以内で、独立請求項は3項以内であること
・ その他の早期審査が適用されていないこと
・ 維持年金料が正当に納付されたこと
・ O.A.に対する応答機関中ではない出願
ブラジル特許庁のグリーンパテントプログラムは、最初に受理された500件に制限されるが、現在のフェーズⅢにおいて110件は既に受理された。その中から30件は既に登録になった。
去年の決議第131号の発行についての記事はこちら。
グリーンパテントを含めてブラジルにおける特許の早期権利化の方法の記事はこちら。
ホベルト
ソース:INPI
ブラジルでの医薬品特許に関する新たな動き
2013年4月15日にANVISA(ブラジル国家衛生監督局)が医薬品に関する特許付与に関する事前承認について従来よりも承認審査の範囲が明確に理解できるように決議が発行された(2013年4月10日付RDC第21号決議)。2013年4月10日付RDC第21号決議の4条の規定によると事前承認については公衆衛生への影響について判断し、公衆衛生に反しない特許出願は承認を受けた後、特許要件の審査を行うためにINPIへ移送されることになる予定である。

ANVISA(ブラジル国家衛生監督局) Vs. INPI(ブラジル特許庁)
2013年4月10日付RDC第21号決議はポルトガル語の原文を読みたい方がここにアクセス下さい。Licks & Attorneysによる2013年4月10日付RDC第21号決議の英訳はここにアクセスできる。筆者による当該4条の条文の意訳は下記の様になる。
「4条 INPIに転送された特許出願を受理した後でANVISAが公衆衛生上の問題に照らしてそのような特許出願を審査し、当機関における適切な部門が発行する技術的な意見書に基づき査定される。
1項 下記の場合は特許出願が公衆衛生を違反しているとみなされる:
I号 特許出願に請求されている医薬品の製品及び方法は健康への危険が生じる場合、又は;
II号 医薬品の製品及び方法に関する特許出願は医薬品に関する政策又はSUS(Sistema Unico de Saude‐統一保健システム)における医薬援助について重要性があり、特許要件及びその他の1996年第9279号法律による要件が満たしていない場合。
2項 医薬品の製品及び方法ブラジルにおいて利用が禁止されることになった物体と関連されるときに健康への危険があるとみなされる。
3項 SUSのために保健省による戦略的な医薬品のリストを含めている省令又はその省令の改正に医薬品の製品及び方法が記載されている場合に、又は上記の省令に記載されている医療法と関連する医薬品の製品及び方法の場合に医薬品に関する政策又はSUSにおける医薬援助について重要性があるとみなされる。
4項 健康への危険あるいは医薬品に関する政策又はSUSにおける医薬救助について重要性を判断するための基準は他の法令等で規定が明確にされる。(…)」
最近開かれたANVISAの活動に関する公聴会において、ANVISA長官であるDirceu Barbano氏が上記の審査範囲について、事例を挙げて説明している「もしフェンプロポレックス(拒食症治療のための医薬品で、2012年に健康を害する恐れがあると判断され、医薬品製造業許可が取り消された)と似たような化学分子に関する特許が出願されれば、ANVISAが審査することになる。また、HAART療法のように公衆衛生に対して影響がある医療方法についても審査することになる。」
現在、保健省の戦略的医薬品リストについては978/2008省令書と改正1284/2010省令書によって定められている。当該リストに含めている事項はDi Blasi, Parente & Associatesによる英訳があり、ここにアクセスできる。
また、同様のリストはINPIによって2013年4月9日決議においても対象となっている。INPIによる決議No.80/2013を経て、INPIは医薬品に関する迅速に審査することの重要性を認め、医薬品及び医薬品の製造方法に関する特許出願に対して優先審査を請求できるようになった。優先審査は保健省又は出願人がSUSが定める戦略的医薬品リストに含まれている医薬品の製品及び製造方法に関する特許出願について、優先審査を請求することが可能になった。優先審査を請求するためには、対象となる特許出願が既に公開がされ、審査請求を提出する必要がある。優先審査請求が受理されてから1年以内に審査が行われる予定である。
同様の内容であるが、ANVISAの問題の歴史が含めている筆者による記事はNGB(日本技術貿易会社)のウェブサイトでアクセス下さい。
また、前にANVISA活動について、当サイトの記事はこちらになる。
ブラジル特許電子出願の制度開始
3月19日~21日に、ブラジル特許庁(”INPI”)は「Plano Brasil Maior」に照らして得た計画の現時点の成果を発表し、今後(特に2013年と2014年)の企画を紹介し、そしてこれから(特に2013年から2020年までの間)のチャレンジを議論するために、リオデジャネイロにカンファレンスを開催しました。
「Plano Brasil Maior」(日:「より大きなブラジル計画」英:「Greater Brazil Plan」)はルセフ大統領が2011年に設定した産業政策であり、「イノベーション」と「国内産業保護」を前面に出した計画になっている。

当カンファレンスで、INPI、ブラジル政府、2巡回区連邦高等裁判所、ブラジル弁理士協会(”ABAPI”)、ブラジル知的財産協会(”ABPI”)及び学界からの人がプレゼンテーション又はパネルディスカッションをし、ほぼ全てのプレゼンテーション又はパネルディスカッションについて30分程度の質疑対応時間が設けている。
第1日目での最も大きな発表は特許電子出願の制度を開始したことである。そして、実は3月20日(日本時間で3月21日)から特許電子出願は既に受付されている。特許出願を電子で提出するとしたら、出願番号と共に、QRコードを受けとることになり、そのQRコードをアクセスすれば、電子図書館で当該出願のステータスをチェックすることができる。
2012年から実施している「e-patentes parecer」のシステムで、当該システムの開始時以降に発行されたO.A.、補正指令、拒絶理由通知等を電子的にアクセスすことができる。そして、現在テスト中で、電子ファイルラッパーシステムも公開されている。その二つのシステムに電子出願システムを加えたことで、ブラジルでの特許権利化手続においてO.A.に対する回答・応答及び第三者により情報提供以外に、ほぼ全ての手続が電子上ですることが可能になる。
注意するべきところとして、海外の法人がブラジル特許庁に対して出願を提出するために、ブラジルで代理人を委任する必要がある。それで、残念ながら、日本企業が直接に出願することが不可能であるが、筆者が日本から出願を提出することが可能になったわけである。筆者自身がも電子出願システムを使ってみるチャンスを楽しみにしている。
これから、INPIカンファレンスで発表したことをまたお知らせするので、チェックして下さい。
ソース:INPI