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ブラジル特許庁(INPI)審判部の商標の審決集

2021年12月29日、ブラジル特許庁(INPI)は、審判部による商標法の解釈をまとめる目的とした控訴審レベルの審決集を公表しました。

ブラジル特許庁(INPI)によると、選択された審決は、審判部の現在の解釈を確立にしており、できれば審査基準や全体的き手続きの改善に貢献することに当たりにも参照するものと目指しています。

審決集の初版は72ページのものであり、過去20年間にブラジル特許庁(INPI)が決定した商標案件を幅広くカバーしています。審決事項は主に7つのカテゴリーに分類されています。

  • 道徳・公序良俗に関する拒絶理由
  • 商標の識別性
  • 商標の欺瞞性(地理的表示との混同について1件のみ)
  • 商標の出願可能な標章
  • 不使用取消訴訟
  • 手続きに関する事項
  • 所有権の移転

各審決には、(a)出願番号および審決日などの事件の基本情報、(b)審決の要旨、(c)関連商標、(d)審判部が採用した解釈の概要、が記載されています。

各審決の内容は、1件あたり平均1ページにまとめられて、非常に簡潔な記述でまとめられています。これらの審決には拘束力がありませんが、これらの審決は、ブラジル商標制度における問題に関してブラジル特許庁(INPI)の審判部が下す審決の指針となる傾向があります。

通常、ブラジルでは、審判部の審決の全文は公開されておらず、結果のみが公開されています。そのため、この審決集はブラジルでの実務の発展に大いに役立ちます。

この審決集は、原文のポルトガル語でこちるをクリックすることによって確認が可能です

ホベルト

3月 3, 2022 at 16:43 コメントを残す

ブラジルにおけるPPHの最新な動き

 ブラジル特許庁(INPI)長官と日本特許庁長官は、2021年12月1日から5年間にわたる両庁間のPPH更新のための協力覚書に署名しました。また、2021年12月16日にポルトガル特許庁とブラジル特許庁は、5年間にわたりPPHを実施しますための覚書を締結しました。それによって、2021年12月現在、以下の11カ国との間でPPHが行われています。

 なお、2021年1月1日より、ブラジルにおけるPPHの件数制限等が緩和されました。現在、ブラジル特許庁が実施していますPPHの全てが同じ仕組みの下で行われているため、以下に示す1年間に600件という制限は、日本とのPPHのみに関するものではなくて、上記11カ国との間の全てのPPHに適用される件数制限ですことに注意が必要です。

 2020年12月31日まで2021年12月31日まで2022年1月1日~現在
総申請件数制限 (日本を含めたブラジルとのPPH実施庁からの申請の総数)400件/年 (IPCセクション毎に 100件/年)600件/年 (IPCセクション毎に 150件/年)800件/年 (IPCセクション毎に 150件/年)
一出願人当たりの件数制限1件/月1件/週1件/週
第一国出願の制限 (日本の審査結果に基づく PPH申請の場合)第一国出願が日本または ブラジルの場合に限る第一国出願がブラジルとPPHを実施している国のいずれかであればPPH申請可能第一国出願がブラジルとPPHを実施している国のいずれかであればPPH申請可能

 ブラジルでPPHが開始されました2015年以降、PPHが可能なすべての先行審査庁(OEE)からのPPH申請は1664件でした。PPHを利用して優先的に審査されました件数のうち、84%が付与査定に至り、PPH申請から付与査定までの平均審査期間は289日でした。日本は、PPH申請件数が2番目に多い国であり、279件のPPH申請がありました。最も件数が多いのは米国であり、3番目に多いのは中国です。PPH申請の件数が最も多い出願人はファーウェイです。しかし、その次にPPH申請の件数が多い企業はNTTドコモ(50件)です。その他の日本企業においてPPH申請件数が多いのは、NEC(41件)、JVCケンウッド(13件)、ホンダ(10件)、ミツカン(10件)となっています。

ホベルト

1月 14, 2022 at 08:13 コメントを残す

商標の先使用権に関する意見書

 2021年11月3日、ブラジル特許庁(INPI)の法務局長は、意見書No.43/21を発行し、商標における先使用権の適用に関しますガイドラインを公表しました。
 当該意見書は、10年以上にわたって行われてきたブラジル特許庁(INPI)の解釈を明確にすることを目的とされています。本意見書は、特に行政無効訴訟において先使用権に基づく申立が認められます可能性を示唆しています。
 ブラジル産業財産法第129条で規定されているように商標出願において「先願主義」が採用されています。つまり、先に出願した者に商標登録を認めますという考え方です。しかし、例外も設けられており、それは先使用権です。
 ブラジル産業財産第129条第1項では、他の者が先に商標出願を提出したとしても、先願出願の出願日の少なくとも6ヶ月前に善意で商標を使用していたことが確認されれば、善意で商標を使用した者が後で商標出願をしたとしても先願出願よりも優先的に審査されます。先使用権は、同一または類似の商標を使用し、同一または類似の製品やサービスに関します商標が使用されました場合にのみ行使することができます。
 ブラジル特許庁(INPI)の解釈では、先使用権は異議申立のときのみ、つまり先願出願が公開されてから60日以内に請求しますことが可能とされていました。ブラジル特許庁(INPI)のこの解釈は、何回か裁判所で争われていました。裁判所は、登録査定までであれば先使用権の請求が可能と認めます判決もあれば、他方、先使用権の請求は行政手続上の無効審判まで可能と認めます判決もあります。
 本意見書No.43/21によると、ブラジル特許庁(INPI)の解釈を変更し、行政手続上の無効審判まで先使用権の請求の可能性を認めました。本意見書では、無効審判における先使用権の請求を禁止します規定が存在しありませんのと同様に、行政上の控訴(審判)において請求します制限も法律に存在していありませんことに基づいています。
 本意見書No.43/21は既に執行されており、ブラジルにおける商標実務に大きな影響を与えますと考えられます。原文のものはこちらをクリックすることによって確認が可能です

ホベルト

1月 12, 2022 at 07:59 コメントを残す

ブラジル連邦最高裁判所判決の結果に関する訴訟

 2021年4月末から5月にわたって、ブラジルの最上級裁判所であり、主に憲法裁判所としての役割を担っている連邦最高裁判所(STF)は、ブラジル特許制度の特徴の一つである特許権存続期間の特例措置が違憲か否かについて審理を行っていました。本件の違憲訴訟の背景についてはこちらの投稿にて説明し、そして、本件の仮処分の判決についてこちらの投稿に説明しましたので、ご関心がありましたら、ご確認ください。また、審理についてはこちらの投稿に説明しましたので、ご確認ください

 ブラジル産業財産法の第40条単項が違憲を決めたブラジル連邦最高裁判所(STF)違憲訴訟第5529号において、Dias Toffoli判事は報告判事としての理由書では、その他の国が特許存続期間延長を認めます法規制を有していますが、その他の国の特許存続期間延長はブラジルの特許存続期間延長のように自動的に適用しますものではなく、定められました基準に基づいて判断されますものですと明示的に言及しました。これは、ブラジル連邦最高裁判所(STF)が、特許存続期間延長をケース・バイ・ケースで判断します限り、合憲ですと認めていますことを意味しますとの解釈が多数説になっています。
 その他の国(たとえば、EU、米国、イスラエル、日本、シンガポール、オーストラリア、ロシアなど)に比べて、ブラジル産業財産法では、米国の「存続期間の調整」(PTA;Patent Term Adjustment)および欧州の補充的保護証明書(SPC;Supplementary Protection Certificates)のような特許存続期間を延長します制度が存在していありません。違憲とされました第40条補項の適用は、特許の存続期間を調整します必要があります場合に可能でありました。
 ブラジル連邦最高裁判所(STF)違憲訴訟第5529号判決の解釈に基づいて、審査に不当な期間かかったことで、行政手続きの「合理的な期間」に関します憲法上で尊重されています原則が違反されたということを理由として、特許の存続期間の延長を請求する訴訟ですが、最近、連邦裁判所に対して何件か提訴されていますことが明らかになっています。
 まだ係属中のものの、そのような訴訟の1つにおいて、上記請求が認められます可能性があることがわかってきました。Johnson & Johnsonがブラジル特許庁(INPI)に対して起こした特許存続期間に関します訴訟(訴訟番号1054805-65.2021.4.01.3400)において、第1巡回区連邦高等裁判所は、ブラジル連邦最高裁判所(STF)違憲訴訟第5529号判決に基づき、特許番号PI 0113109-5の特許の存続期間を修正したブラジル特許庁(INPI)による行政行為の効力を一時的に無効にします差し止め命令を下しました。第1巡回区連邦高等裁判所の判決は、ブラジル連邦最高裁判所(STF)違憲訴訟第5529号判決を引用しており、さらに、ブラジル特許庁(INPI)の審査期間が不当に遅れましたことを認め、特許存続期間の修正によりJohnson & Johnsonが損害を受ける可能性がありますために仮処分が必要と判断されました。
 Johnson & Johnsonの提起した訴訟はまだ最終的な判断に至っていないため、それ自体を判例とみなすことはできありませんが、訴訟がブラジル連邦最高裁判所(STF)違憲訴訟第5529号判決の影響に対して可能な対策となるといえるでしょう。

ホベルト

1月 8, 2022 at 07:50 コメントを残す

ブラジル特許庁、存続期間に関する連邦最高裁判所判決の影響を受ける特許に関する最新決定

 2021年4月末から5月にわたって、ブラジルの最上級裁判所であり、主に憲法裁判所としての役割を担っている連邦最高裁判所(STF)は、ブラジル特許制度の特徴の一つである特許権存続期間の特例措置が違憲か否かについて審理を行っていました。本件の違憲訴訟の背景についてはこちらの投稿にて説明し、そして、本件の仮処分の判決についてこちらの投稿に説明しましたので、ご関心がありましたら、ご確認ください。また、審理についてはこちらの投稿に説明しましたので、ご確認ください。2021年12月14日、ブラジル特許庁(INPI)は、ブラジル連邦最高裁判所(STF)違憲訴訟第5529号(ADI#5529)において、ブラジル産業財産法第40条補項が違憲であると判定された後に特許権者による存続期間の見直しに関する不服申立についての結果が通知されました。

 ブラジル最高裁判所は、多数決でブラジル産業財産法(LPI)第9279/1996号の第40条補項を違憲としました。遡及効に関する決定について、ブラジル最高裁判所は、多数決により、ブラジル産業財産法の第40条補項を違憲とする判決の効力を制限する決定を下し、同規定に基づいて付与された期間延長を維持するために、本審理議事録の公表よって遡及効がない(ex nunc)としました。したがって、第40条補項によって既に付与され、現在も有効である特許の有効性は維持されるが、次のものについては除外されます。(i)違憲の主張が含まれている2021年4月7日(本訴訟の仮処分の一部が認められた日)までに提訴された訴訟に関わる特許、及び(ii)医薬品及びプロセス、メディカルデバイス及びヘルスケアで使用するための材料に関連する特許であって期間延長が認められていたものについては、いずれの場合も遡及効(ex tunc)が働き、ブラジル産業財産法の第40条補項に基づいて認められた期間延長が失われ、法律第9,279/1996号(ブラジル産業財産法)の第40条の部分で設定された特許の有効期間に従い、該当特許の期間延長の結果として既に生じていた具体的な保護の効果は失われます。

 2021年5月18日、ブラジル特許庁(INPI)は、遡及適用される範囲となる医薬品および医薬的な方法、および健康目的で使用される機器および/または素材に関する特許権への対応についても明記しました。ブラジル特許庁(INPI)は、違憲訴訟第5529号判決により影響を受ける医薬品および医療機器等に関する特許権を以下の基準に基づき特定し、特許の存続期間を調整するためのオフィスアクション(通知コード16.3)の発行を開始しました。

  • 事前承認を得るためにブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)に送られた特許権
  • 国際特許分類(IPC)がA61B、A61C、A61D、A61F、A61G、A61H、A61J、A61L、A61M、A61NまたはH05Gである(世界知的所有権機関(WIPO)により医薬品に関連する技術とされている)特許権
  • IPC分類がA61K/6、C12Q/1、G01N/33またはG16Hである特許権
  • 判決がcode 19.1で公表された特許権
  • 追加証明書

 ブラジル特許庁(INPI)が2021年6月22日の官報に公表したお知らせでは、存続期間調整のオフィスアクション(通知コード16.3)の影響を受けた特許権者には、当該オフィスアクションに対して不服申立を行う機会が与えられることが明記されました。不服申立が却下された場合は、ブラジル特許法第212条に基づき、行政審判を行うこともできます。

 存続期間調整のオフィスアクションに対する不服申立に関しては、以下のような措置を取ることが可能です。

  • 不服申立の理由が妥当である場合、存続期間調整のオフィスアクション(通知コード16.3)が取り消される。
  • 不服申立において、ヘルスケア等に関する請求事項を削除することで特許権の範囲が狭くなる場合、特許が再公開される。
  • 不服申立の理由が妥当ではないと判断された場合、その判断の理由が公開される(通知コード22.2)。
  • 追加の情報の要求がある場合、その旨が公開され(通知コード22.5)、60日以内に回答しなければならない。

 農薬分野の特許については、ブラジル特許庁(INPI)の法務局から法的見解が出されました。その見解では、特許権者の請求に応じて、違憲訴訟第5529号判決によって下された決定への影響を防ぐためだけでなく一般的にヘルスケア等に該当する事項を削除することはこれまでも可能であり、そうすることによってその他の請求項を判決前の存続期間のままで維持することができるとされました。

 なお、ブラジル特許庁(INPI)は、不服申立が出された案件の結果および判断基準をいつ公開するのかまだ決めていません。

ホベルト

1月 6, 2022 at 10:47 コメントを残す

ブラジル特許庁が位置商標の制度の導入

 2021年9月21日に公開された公報第2646号にブラジル特許庁(INPI)省令(Portaria)PR 37号(2021年9月13日付)を公表し、ブラジル産業財産法第122条に基いて位置商標の制度を導入することを発表しました。省令PR 37号は第5条によると2021年10月1日から施行されます。されに、2021年9月21日、ブラジル特許庁は位置商標の出願に関する追加説明のためにテクニカルノートINPI/CPAPD No.02/2021(Nota Técnica INPI/CPAPD nº 02/2021)を発行しました。

 省令PR 37号の第1条によると、位置商標の登録は、出願の対象の商標が所定の物の単一かつ特定の位置に設置されており、当該位置での商標の設置が技術的または機能的効果を持たない場合に可能となります。よって、位置が特定できない場合、もしくは、位置に機能性がある場合、出願が拒絶されます。また、テクニカルノートの「3.2」では、位置の特定性は、位置そのものだけでなく、対象物における標識の割合を考慮して審査されると決められています。テクニカルノートの「4」では、対象物に設置される商標は、法律で認められる標識であれば、視覚的に認識可能な要素(例えば、単語、文字、数字、表意文字、記号、図面、画像、図形、色、パターン、形状、又はこれらの結合)によって構成することができると定めています。

 第2条によると、省令PR 37号が施行する前にブラジル特許庁に提出された審査中の商標出願の種類については、位置商標の要件を満たしている場合に、出願の種類を「位置商標」に変更することができることにしています。変更申請は、省令の施行日から90日以内に行う必要があります。テクニカルノートの「10.1」については、商標出願の商標見本の変更があった場合、出願は再公開され、第三者による付与前異議申立の期間が改めて開かれることになります。

 第3条によれば、位置商標の審査は、ブラジル特許庁内のシステム等に必要な調整ができるまでに始まらないと決めました。また、第4条では、位置商標の電子出願は、特定の法令によって規則されたから開始されるとしています。テクニカルノートの「24」によると、電子出願の規則ができるまでに、位置商標の電子出願は立体商標として提出すべきと定められています。

 商標出願の記載等の詳細については、テクニカルノートの「6」によると、位置商標の出願に添付する商標見本には、商標の正確な位置と比率を表す見本を提供しなければならないと定義されています。追加の商標見本を提出することも可能です。また、「7」に基づき、商標見本に設置されている物は点線または破線で表現する必要があります。また、「8」では、位置商標の説明文書を提供しなければならないとしています。「9」によれば、位置商標の範囲が十分に明確でない場合には、オフィスアクションが発行されます。

テクニカルノートによる拒絶される位置商標の例

 審査は、主に(a)標識の識別性と(b)位置の識別性の2つの要素が考慮されて行われます。例えば、鍋の蓋の縁に色を塗ることは、識別力の位置ではないとしています。別の例では、コーヒーメーカーのハンドルに一文字(例えば「A」)を使用することは、その標識に識別力がないため拒絶される。商標が装飾的としか判断されない場合は、その商標には識別力がないと判断されます。

 機能性の判断については、ブラジル特許庁は、以下の点を考慮されます。

  • 対象物の使用を容易にし、その性能を助けるものであるか。
  • より良い装飾的結果を得るために、装飾的の形状を隠す。
  • 安全に使用できることを示すために、装飾的の重要な部分を強調する。
  • 商品または役務を識別し、同一、類似または類似の他の製品と区別するという役割とは相容れない、その他の装飾的または技術的な結果を得ること。

位置の特定性については、装飾的の異なる位置に1つ以上の商標が設置された構成された場合は、位置商標として登録できません。また、割合が広すぎて適切な位置を特定することができない場合も位置商標として登録できません。

省令PR 37号の原本(ポルトガル語)はこちらをクリックして、ダウンロードすることができます

ホベルト

9月 24, 2021 at 20:35 コメントを残す

ブラジル特許庁は特許要件を規制する特許審査基準第II部を決議第169/2016号を公布。

ブラジル特許庁は特許要件に関する特許出願の審査のための審査基準を実施することになった(総合的な審査基準の第ⅠⅠ部 – “Bloco IⅠ” -)2016年7月26日に決議第169/2016号を2016年7月26日に発効した。

normas do inpi
ブラジル特許庁では現在3つの審査基準の特許出願の審査基準を実施している。 2013年4月には、ブラジル特許庁は決議第85/2013号を公表することによって、実用新案出願のための審査基準を制定した。2013年12月には、ブラジル特許庁は決議第124/2013号を公表することによって、特許出願の方式的な要件や出願の書き方についての総合的な審査基準の第Ⅰ部(“Bloco I”)を制定した。また、2015年3月には、ブラジル特許庁は決議第144/2015号を公表することによって、バイオテクノロジー分野の特許出願の審査基準を制定した。

さらに、コンピュータソフトウエア関連発明審査基準も存在する。その審査基準は2012年にパブリックコメントのために公開されたが、実施をする予定はまだ不明である。

決議第169/2016号のポルトガル語版はこちらからダウンロードが可能である。

ホベルト

ソース:INPI

7月 27, 2016 at 16:06 コメントを残す

Temer大統領代行に紹介されたブラジル産業財産庁「INPI」の業務改善のテーマ

INPIの業務改善は、ブラジルにおけるイノベーション強化に資するとして、「国家産業連盟」(「CNI」というブラジル国内で経団連に相当する団体)の中の一つの委員会である「イノベーションのためのビジネス動員」(「MEI」)が提案している主要な課題である。このトピックについて、7月8日にブラジリアにて、Temer大統領代行が参加したイベントで議論された。

MEI指導者委員会の会議は、ブラジリアにあるCNIの本部で行われた。CNI会長のRobson Andrade氏による管理の下、CNIが主催したイベントには、ブラジル国内で活動している大手企業150社のリーダーが集まった。

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©Agência Brasil

 

 

またイベントには、以下の参加者らが出席した:ブラジル開発商工省「MDIC」からFernando Furlan副大臣;科学技術イノベーション・通信省「MCTI」からGilberto Kassab大臣;教育省「MEC」からJose Mendonca Filho大臣; ブラジル国立経済社会開発銀行「BNDES」からMaria Silvia Marques社長;そして、INPIからLuis Pimentel長官等。

イベント中に行われたプレゼンテーションにおいて、ブラジルの化粧品会社ナチュラより参加したPedro Passos氏は、国内にイノベーションを起こすには、INPIの審査期間を減少させる必要性があると訴えた。そのためには、INPIの業務改善を目指し、経済的なリソースを与え、人員を増やし、国内外における協力を高めなければならないと主張した。

イノベーションに関する議論において、CNI会長のRobson Andrade氏は、Temer大統領代行がイノベーションを促進するために必要な施策を支援する約束をした旨を述べ、Robson Andrade氏は、その施策の一例として、INPIの特許審査における時間の短縮を挙げた。

MEIはイノベーションの促進に向けた6点の計画を掲げており、その中の1点目が知的財産に関連するものである。

– イノベーションと産業財産の規制の枠組みの強化。
– イノベーションのための政府の枠組みの強化。
– イノベーションのための資金調達。
– イノベーションによるグローバル化。
– イノベーションのための人材育成。
– イノベーションができる中小企業の促進。

INPI長官は、ブラジル産業財産法20周年を記念したCNIインタビューにて、INPIにおける主な4つの分野の改善について説明した。
(1)過去の採用試験に合格した者の雇用による人員の増加;
(2)知的財産権の出願の審査における最適化と自動化;
(3)インフラの改善とブラジル産業財産法第239条に関わるINPIの経済的自律性を求めることによるガバナンスの改善;
(4)審査品質の向上、審査官の研修、および知財に関する意識向上のための国内および国際的な協力。

ホベルト

ソース:INPI

7月 12, 2016 at 15:41 コメントを残す

ブラジル特許審査官の増加

2016年6月9日、ブラジル特許庁(INPI)では70人の特許審査官が就任する。現在、実際に審査をしている審査官は193人しかおらず、今回の就任によって特許審査官の人数が36%の増加となる。就任式には、新しい開発商工省(MDIC)大臣、Marcos Pereira氏が参加する予定である。今回の審査官増加によりバックログ対策としての効果が期待される。

また、今年中に更に30人の特許審査官と40人の商標審査官の辞令が交付されることが期待されている。ブラジルでは、公務員試験に合格した後、官報にて辞令が公表されるが、辞令の公表が行われなければ就任できない。

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Marcos Pereira大臣

ブラジルでは、予算の問題があるため、辞令交付まで至るかについて確実な見通しはない。しかし、ブラジル特許庁(INPI)に認められた公務員全体の1820人の中で、実際に在任しているのは、現在924人のみである。MarcosPereira大臣はその点においても問題意識を持っている。

現在、ブラジル特許庁(INPI)のバックログ問題はかなり深刻であり、審査平均時間は10.9年、また審査待ちの件数は21.1万件に至っている。2015年に、ブラジルでは特許出願33043件があった。今年の1月~4月の間、9822件の特許出願が提出された。そのため、バックログ対策の必要性が高い。

ブラジルについてご質問がありましたら、お気軽にご連絡ください。

ホベルト

ソース:INPIDCI

6月 9, 2016 at 11:48 コメントを残す

「ブラジル」新しい商標権利不要求(Disclaimer)の制度

ブラジル特許庁は2016年5月31日に決議166/2016号を公表した。新決議によると商標の権利不要求(Disclaimer)の新たな制度を設定した。決議166/2016号によって、6月1日から公告される商標登録証明書には、下記の文言が記載される:

「当商標登録に関する商法権の効力は1996年5月14日付法律第9279号第124条 II項、VI項、 VIII項、XVIII項および第XXI項の規定に制限される。」

そのテキストは、権利不要求(Disclaimer)が付けられた商標登録のすべての証明書にそのままで掲載される。ご参考までに、言及された条文は日本商標法でいうと下記のようになります:

第124条II項 => 第3条1項5号
第124条VI項 => 第3条1項1号2号3号
第124条VIII項 => 第3条1項1号2号3号
第124条XVIII項 => 第3条1項1号2号3号
第124条第XXI項 => 第4条1項18号

権利不要求(Disclaimer)の制度では、商標中の主要な一構成要素が、その部分単独では排他的な権利が与えられないことを明確にするための制度である。決議166/2016号の前に、商標登録毎に特定な権利不要求(Disclaimer)のテキストが付されていた。権利不要求(Disclaimer)のテキストは登録毎に異なっていたため、それに関する不服申立が多数に出されていた。これから、スタンダードな権利不要求(Disclaimer)のテキストを設定することによっては、不服申立の件数を減らす効果があると期待されています。不服申立の件数を減らすをことができれば、バックログ解消の一つのツールとして働くと期待される。

ご質問がありましたら、お気軽にご連絡ください。

ホベルト

ソース:INPI

6月 7, 2016 at 14:48 コメントを残す

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