Posts filed under ‘特許’

「アルゼンチン」サポート要件を判断する際、暗黙的に開示された記載が考慮される

アルゼンチン特許庁は、フィリップス社の記録装置の特許出願を審査し、クレームに記載されたパラメーターが実施例に明確にサポートされていないと判断し、同社に対し拒絶査定を通知した。

同社は拒絶査定を覆すために訴訟を提起した。ブエノスアイレス連邦高等裁判所は、訴訟において提出された専門家意見書を参考に、拒絶査定を取り消し、同特許庁に対し特許をすべきことを命令した。意見書の内容として、当業者による明細書の解釈では、問題とされたパラメーターは十分に理解できる範囲と判断され、そのようなパラメーターが暗黙的に記載されたとみなし、サポート要件を満たしているとの内容だった。

当決定は、直接に明細書に記載されていなくても、開示から暗黙的にまたは自明な事項をクレームに含めることを認めた2014 年12 月ファイザー事件判決と同様に考えれば、アルゼンチンにおけるサポート要件は以前より厳しくなくなったといえる。なお、アルゼンチン特許庁は本判決をどのように適用するかについては未だ公表していない。

ホベルト

ソース:AIPPI

9月 8, 2015 at 15:59 コメントを残す

ブラジル:インフルエンザ治療薬の特許存続期間が維持される

インフルエンザA型、B型以外に豚インフルエンザの治療薬として用いられているタミフルは、5月26日、第2巡回区連邦控訴裁判所の第2特別小法廷により特許有効期限を維持する判決が下された。

本判決は、以前ブラジル特許庁(INPI)の法務局が提訴した「メールボックス特許*」に関する主張を肯定した第一審の判決に対して行われた控訴による控訴審判決である。

第一審判決に対する控訴が認められた場合、特許存続期間 は2016年から2018年まで延期され、つまりパブリックドメインに帰するときが772日延期されることになった。

この事件では、昨年リオデジャネイロ第13連邦法廷の判決によってINPIの主張を認めたことで特許期限を削減すれた。

ブラジルでは、特許の存続期間を 出願日から計算して20年になっています。しかしながら、ブラジル産業財産法第40条補項では付与後の最低保護期間を10年と定めている。それは出願してから審査期間が10年かかった場合に適用されるものである。

「メールボックス特許」はこの最低限の存続期間に関する特別例によって付与さている。しかし、同法第229条単補項によって、「メールボックス特許」の保護期間は元出願の最初の出願 日から計算して20年間と定められているので、保護期間を訂正するために本件が提訴された。

リオデジャネイロ連邦裁判所以外、サンパウロ連邦裁判所やブラジリア連邦区連邦裁判所でも「メールボックス特許 」に関する保護期間決定訴訟も存在する。「メールボックス特許」の存続期間のための決定は、多くの特許権の存続期間が減少され得るし、掛かる発明はパブリックドメインに帰することになる。

ホベルト

ソース:INPI

*<メールボックス特許> TRIPS 協定第27 条で「特許の対象」は技術分野で差別されないことが規定されているが、TRIPS 協定の発効時に、医薬品及び農業用の化学品の特許による保護を認めていない締約国に対して、これを認める法制度が構築される(つまり、物質特許が認められる)までの経過措置として、少なくとも「出願」については受理することを求めている。この出願を「メールボックス出願」、「ブラックボックス出願」などという。同第27 条を満たす法制度が構築され当該メールボックス出願が特許付与された場合に、その出願日及び優先権の主張が可能とされている。(TRIPS 協定第70 条(8))そのような出願からなる特許権は<メールボックス特許>という。

6月 9, 2015 at 20:35 コメントを残す

ブラジル特許庁(INPI)の新しいウェブサイト

2015年5月9日にブラジル特許庁(INPI)が新しいウェブサイトを公開した。新しいウェブサイトにする理由はブラジル連邦政府のウェブ関係の標準に合致するためのものである。

website

まだ英語版が公開されていないようであるが、新しいウェブサイトのテスト版が公開されていたときに、一部のみのコンテンツは英語でもスペイン語でもアクセス可能であった。

コメントや質問がある人は<cgcom@inpi.gov.br>までに連絡することが可能である。本ブログの読者であり、ポルトガル語でコメントを送りたい人がいれば、お気軽にご連絡下さい。

INPIの旧ウェブサイトは30日間<http://www6.inpi.gov.br/>にてアクセスが可能である。

ホベルト

6月 1, 2015 at 17:16 コメントを残す

ブラジル特許庁ブランデリ長官の免職

2015年4月10日付けの連邦官報では、ジルマ・ルセフ大統領による現ブラジル特許庁(INPI)オタヴィオ・ブランデリ長官の更迭が公表された。オタヴィオ・ブランデリ氏は2013年12月17日より正式に同局長官として任命されたが、わずか1年半という短い任期を終えた。

ブランデリ氏は知的財産を専門とし、2004年から2008年にかけブラジル外務省の知的財産部門を率いていた。ブラジル特許庁で在職した1年半間、バックログを解決するため、なおかつ、審査期間を短くするため審査官の増員の他、根本的な新しい取組みが結局的に行われた。

2014年当時リオデジャネイロ総領事の高瀬様とブランデリ氏

2014年当時リオデジャネイロ総領事の高瀬様とブランデリ氏

2015年1月22日、ブラジリアで開かれたブランデリ氏と現開発商工大臣, アルマンド・モンテイロ私との会談後、ブランデリ氏の退任の起こる気配が濃厚となりその理由や後任人事の憶測が飛び交っていた。人選については内密な処理が行われている。

ブラジルの知的財産生後のユーザーの多数者の意見では、現在のブラジル特許庁の問題を解決し、サービスのレベルを上がるために、ブラジル特許庁の次期長官を知的財産の専門知識を有する人が必要と考えられている。次期長官は審査期間を5年以内に行うための状況を作らなければならない。また、PPHなどのような国際的な手続の簡易化のための活動にブラジルが参加することがチャレンジである。

カラペト・ホベルト

ソース:連邦官報

4月 13, 2015 at 16:33 コメントを残す

ブラジル特許庁(INPI)の近年の活動

ブラジル特許庁(INPI)が最近の2週間に特許審査に関わる発表が多数あった。

  • 総合的な審査基準草案についてパブリックコメント募集

ブラジル特許庁(”INPI”)は2015年3月16日に総合的な審査基準の第Ⅱ部(“Bloco II”)の草案がパブリックコメントを募集するために公開が発表された。本審査基準は特許要件について規定されている。特に、発明に該当しないもの、特許を受けることができない発明、産業上利用可能性、技術水準、新規制、進歩性についての規定がある。また、マーカッシュ形式の請求項および組成物の請求項についても規定されている。

パブリックコメント募集に対して意見を提出したい者は公開から60日以内に一定の書類によって提出が認められる。従って、意見提出の締切は2015年5月14日となる。第Ⅱ部のポルトガル語版はこちらでダウンロード下さい

総合的な審査基準の第Ⅰ部(“Bloco I”)の草案は発明の名称、明細書、請求項、図形及び要約について規定され、2012年7月に草案がパブリックコメントを募集するために公開が発表された。そして2013年12月4日に決議124号によって(Resolução nº 124)審査基準の第Ⅰ部は施行してきた。第Ⅰ部のポルトガル語版はこちらでダウンロード下さい

  • バイオテクノロジー関連特許出願の審査基準

2012年11月、ブラジル特許庁(”INPI”)は、バイオテクノロジー関連特許出願の審査基準の草案を公開し、パブリックコメントを求めた。その後、2015年3月17日に、INPIは、公式的にバイオテクノロジー関連特許出願の審査基準を公開するに至った。

本審査基準は、バイオテクノロジー関連技術、リーチ・スルー・クレーム、特許が付与できない発明主題および特許微生物の特許性について規定されている。それに、生物学的配列、オリゴヌクレオチド、プロモーター遺伝子、遺伝子組み換えのベクター、デオキシリボ核酸(相補的DNA)、リボン核酸、発現遺伝子配列断片、オープン・リーディング・フレーム、タンパク質、タンパク質小片、融合タンパク質、免疫体、その他についての出願用語と定義を包含する

本審査基準は、また、肝細胞及び肝細胞を含む細胞運動プロセス、遺伝子組み換え植物、それらの一部及びそのような結果を得るためのプロセスについて包含する。ブラジルの遺伝資源にアクセスして完成された発明の手続き等も規定されている。

新しい審査基準は、2015年3月17日より施行されている。ポルトガル語版はこちらでダウンロード下さい

  • ブラジルのグリーンパテント制度の更新

ブラジル特許庁(INPI)が決議第145/2015号(Resolução nº 145/2015)を発行し、グリーンパテントプログラム制度のフェーズⅢの期間を延長した。フェーズⅢは決議第131号の発行によって始めたが、2015年4月16日までしか施行されない予定であった。本更新によって、フェーズⅢは2016年4月16日まで施行する予定となった。

グリーンパテントのための早期審査を受けるための申請を提出したら、対象となる出願が条件を満たすか否かを特別委員会に審査される。その条件は下記の様になる:

・ 出願の対象はグリーン技術とみなされるもの(グリーン技術とみなされるものはこちらのリストのものとされる
・ 請求項数は15項以内で、独立請求項は3項以内であること
・ その他の早期審査が適用されていないこと
・ 維持年金料が正当に納付されたこと
・ O.A.に対する応答機関中ではない出願

ブラジル特許庁のグリーンパテントプログラムは、最初に受理された500件に制限されるが、現在のフェーズⅢにおいて110件は既に受理された。その中から30件は既に登録になった。

去年の決議第131号の発行についての記事はこちら
グリーンパテントを含めてブラジルにおける特許の早期権利化の方法の記事はこちら

ホベルト
ソース:INPI

3月 25, 2015 at 18:03 コメントを残す

ブラジルにおける新しいモンサントに関する判決

リオグランデドスル控訴裁判所(TJ-RS)は、9月24日に多国籍バイオ化学メーカーであるモンサントにブラジルの農家からトランスジェニック大豆に関するロイヤリティを請求する権利を認める旨の判決を下した。控訴裁判所の第5室からの分かれた結論(“Split Decision”)によって、農家たちが「ラウンドアップ」に耐性を有する遺伝子組み換え大豆(ラウンドアップレディ技術)の使用からなる種子を売買したりすることに対してロヤルティの請求が妥当ではない旨の2012年に下された第一審判決が覆された。

本判決のレポーターの意見は、原告が主張したブラジル種苗法(法律9456/1997)の適用は不可能のことである。それでは、ブラジル特許法(法律9279/1996)が適​​用することで、モンサントはラウンドアップレディ技術に関する特許(PI 110008-2)が有効である限り、作付けし収穫することにより再生産する行為に対してロイヤリティを請求する権利が認められた。

2009年には、ブラジル南部地域によるのいくつかの農村労働組合は、特許権利の権利濫用によって不当な請求をしていることを主張して訴訟を提起した。特に、根拠としてはブラジル種苗法第10条を出し、当条文によればと農業者が作付けし収穫することにより再生産をし、その種子の寄付または交換が許される。2012年には、第一審においてポルトアレグレ地区第15民事法廷は判決が下され、大豆農家が2012年9月1日からロイヤルティ、技術料を払ったり、補償金を払うことなく、遺伝子組み換え大豆を保存し、再び畑に植え、その収穫物を食料として、あるいは原料として売る権利があることが認められた。また、2003/2004収穫から支払われたロイヤリティの金額を返金をモンサントに命じていた。

本決定の裁判所はまだ最終ではなく、より上級の裁判所に上告できる。

その判決は、ブラジルにおいてモンサントの特許活動に関する運の転向かもしれない。2013年にブラジル司法最高裁判所(STJ)は、モンサントの特許存続期間延長の主張を認めず、ラウンドアップレディ技術に関する特許は2010年8月31日に満了すると確認した。

また2013年に、ブラジルで最大の大豆の生産地であるマトグロッソ州連邦裁判所はモンサントが大豆生産農家に第二世代ラウンドアップ耐性大豆(RR2 Intacta)の取り引き条件を課すことを禁止する判決を下した。つまり、マトグロッソ州のみにおいて、モンサントが大豆農家たちに対していロイヤルティの徴収ができなくなった。この決定は、種苗法第10条及び消費者保護法に基づいて下された。

筆者はリオグランデドスル控訴裁判所の本判決の100頁以上を読んだけど、特許権利の消尽の議論が全くされなかったため残念だった。米国のBowman v. Monsanto最高裁判決と比較するのが簡単であろうが、根拠が少し異なる気がする。現在、ラジルが世界最大の大豆生産国であるため、この議論がまだ続くと予想することができるであろう。

ホベルト

ソース:TJ-RS

9月 29, 2014 at 12:49 コメントを残す

2013年におけるブラジル特許庁の統計データ

ブラジル特許庁が2013年におけるデータを公表した。特許についても商標についても増加がありましたが、特許に関する増加がわずかばかりであった。

特許について1.7%の増加を受け、2012年の33395件から2013年に33989件の特許出願が受理された。

商標の場合に、9%の増加があり、2012年の150107件から2013年において163587件の商標出願だ提出された。

公表と共に、詳細な分析中なので、その件数についてまだ変化される可能性があると注意された。

執筆者にとって特許出願に関する増加があまりないことが多少残念と思いながら、今年もどの程度の増加なのかは予想し難いが、また増加すると考えている。

カラペト・ホベルト

ソース:INPI

1月 22, 2014 at 10:40 コメントを残す

ブラジルの新しいガイドライン

ブラジル特許庁は12月17日に新しいガイドラインを公表した。

そのガイドラインは一番基礎なガイドラインとして、「タイトル、明細書、クレーム、図、要約」について細かく定めているものである。旧ガイドライン規則127/97号の改正となっている。

まだ細かく調査していないが、いくつか点が話題を呼ぶ。
・分割出願について、単一性の問題がなくても、出願人が自発的に申請することができるのが明確に規定された。
・分割出願について、時効な制限が審査が終了まで(つまり、拒絶査定あるいは付与査定)までになるのが明確に規定された。すなわち、審判の段階で、又は、付与後に、分割が不可能である。
・クレームには図に言及してはいかないことが明確に規定された。しかし、図で表示されている特徴について文字によって記載されているときに図の番号を記載することが可能である。

後ほど細かい調査するので、またそれについて書くと思う。

カラペト・ホベルト

ソース:INPI

12月 19, 2013 at 10:16 コメントを残す

ブラジルで第二医薬用途のクレームが合法

リオデジャネイロに所在する第2巡回区連邦高等裁判所の第1室は、6月6日に下された判決において、ブラジル法に照らして第二医薬用途をクレームする医薬発明の保護は合法と判事した。

特許性と保護範囲について、連邦高等裁判所にとって、ブラジル産業財産権法上で明白に保護範囲から排除されていないものが基本的に保護対象に含めうる。それで、第二医薬用途のクレームが合法であると判断した。

しかし、特許性、すなわち新規性、進歩性、産業上利用可能性の判断はケース・バイ・ケースで行わなければならない。本件の場合は注意欠陥・多動性障害を医療するための用途であり、権利が認められた。

後日に、当判決をよりも詳しく分析するつもりである。

カラペト・ホベルト

ソース:TRF

6月 10, 2013 at 13:27 7件のコメント

チリにおける審査料の値上げ

2013月4月19日をもって、INAPI(チリ特許庁)の第112号決議にしたがって、チリの産業財産権法(19039号法律)における、発明特許、実用新案、工業意匠及び半導体集積回路に関する権利取得のための審査料が高くなった。

新しい審査料は:
・発明特許:$438.000チリ・ペソ(~9万2千円)
・実用新案:$352.000チリ・ペソ(~7万4千円)
・工業意匠及び半導体集積回路:$294.000チリ・ペソ(~6万1千円)

チリにおいて、発明特許、実用新案、工業意匠及び半導体集積回路が公開されたら、45日間に第三者による異議申立されることができる。その時期が終了したら、審査官により実体審査が自動的に請求される。実体審査が開始されてから、出願人が60日間以内に審査料を納付しなければならない。納付がされない限り、出願は放棄とみなされる。

審査料は基本的に2回に分けて支払いが行われる。1回目は審査料の7割を支払いになり、上記の時期(審査開始から60日間以内)で納付しなければならない。その他の3割は、「審査官による回答」(”Respuesta del Perito”)の際に納付することになる。「審査官による回答」は実体審査のレポートが完成された後で、出願人あるいは意義申立人によるコメントに対して審査官による回答である。

ソース:INAPI

カラペト・ホベルト

4月 22, 2013 at 14:23 コメントを残す

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